こんにちは。
桜の綺麗な季節がやってきますね。
ところで、この季節に行われる「花鎮め祭(花鎮祭・鎮花祭)」をご存知でしょうか?
実は昔からある宮中行事の一つで、当時は「花が散る時期に疫病もはやる」と考えてられていたため、それらを祓う目的で行われていました。
現在では昔ほど大々的に行ってはいませんが、関東でも埼玉県にある氷川神社で毎年行われています。
風流な名前のお祭りですが、実際どんなお祭りなのでしょうか?
今回は氷川神社で行われている花鎮め祭(花鎮祭・鎮花祭)について調べてみました。
目次
花鎮め祭(花鎮祭・鎮花祭)とは?
花鎮め祭(花鎮祭・鎮花祭)とは、平安時代の律令を公的解釈した「令義解」には、記載があったとされている古いお祭りです。
(参照:大神神社)
鎮花祭と呼ばれることもあります。
冒頭でも書いたように、春に花が散ると疫病神が疫病をはやらせると考えられていたため、大宝律令で国家の祭祀として、奈良県の大神神社と狭井神社で毎年行うように定められた疫病除けの祭になりました。
大神神社と狭井神社では今でも毎年4月18日行われていて、全国から医薬品業界関係者が集まることから「薬祭り」の名前で有名です。
氷川神社とは?
埼玉県の大宮にある氷川神社は、大宮氷川神社とも呼ばれてます。
東京都や埼玉県などにある氷川神社の総本社で、埼玉県の指定有形文化財にもなっています。
主祭神は須佐之男命、稲田姫命、大己貴命です。
稲田姫命は櫛名田比売の名称の方が有名ですね!
神話では櫛名田比売は須佐之男命の妻となり、八島士奴美神を生んだとされています。
また、大己貴命も大国主神として有名な神様です。
ご存知かもしれませんが、大国主神は須佐之男命・櫛名田比売の子孫にあたります。
神話を紐解いていくととっても大変なのでこれぐらいにしておきますが、氷川神社には有名な神様が祭られています!
氷川神社の花鎮め祭(花鎮祭・鎮花祭)
氷川神社で行われる花鎮め祭(花鎮祭)は鎮花祭と呼ばれていて、大神神社・狭井神社で行われるものと目的は同じです。
ただし、開催日数などに少し違いがあります。
氷川神社では五穀豊穣と無病息災を願って毎年4月5日~7日の3日間行われ、初日の5日が小祭、6日が中祭、7日が大祭となっています。
会場は大宮にある氷川神社の本殿と舞殿で、舞は各日10時から行われるようです。
拝観は自由なので、誰でも見ることができます。
7日の大祭には菱餅に桜花を乗せお供えします。三日間とも祭典中氏子中の童女による花しづめの舞を奉奏します。花しづめの舞は千早という装束を着、桜のかんざしに桜の枝を持つ「乙女」四人と、さらに年若の「つぼみ」二人による舞です。前半は桜を持ち、田植えの所作が入り今様の曲で舞い、後半は桜と鈴を持ち琴の伴奏で舞います。
(武蔵一宮 氷川神社公式サイトより引用)
小さな女の子たちが春休み中に舞を練習して、一所懸命踊る姿はかわいらしいことでしょう!
舞の指導は巫女さんがするそうですよ。
つぼみちゃんと花しづめさん
舞を披露する童女は「つぼみちゃん」と「花しづめさん」に分かれています。
つぼみちゃんは未就学の女の子、花しづめさんは小学生の女の子たちなんだそうです。
つぼみちゃんの舞ってどんな感じなんでしょう?
幼稚園や保育園に通っている年齢なので、間違えちゃったりするんでしょうか?
そんな光景にも頬がゆるんでしまいそうです。
花しづめさんたちはお姉さんなので、それなりにちゃんと舞えそうな気はしますが…
それでも小学生の女の子が舞う姿はやっぱりかわいいと思います。
舞の種類
氷川神社の公式サイトにはありませんでしたが、さいたま観光国際協会によると奉納する舞は3種類あるようです。
一つは先ほども出てきた「花しづめ舞」、次に「乙女舞(豊栄舞)」、そして「浦安の舞」。
それぞれがどのような舞なのか、説明されているサイトや動画もなかったので詳しくはわかりませんでした。
というのも、撮影は舞っている氏子のプライバシー保護のため、禁止されているんだそうです。
同時期に行われる「氷川神社 花しづめ祭奉納弓道大会」
「氷川神社 花しづめ祭奉納弓道大会」は境内の特設会場で行われる弓道大会です。
参加者は高校生から一般人まで幅広く、特設会場付近は常に賑わっています。
神社の境内で弓を引くなんて、とってもかっこいいですよね!
今年の開催情報はなかったのでこちらの詳細はわかりませんでした…。
でも昨年まで毎年行われていたようなので、今年もあるのではないでしょうか?
タイミングが合えば見てみたいです!
氷川神社までのアクセス
それでは、氷川神社までのアクセスをご紹介します。
氷川神社は、JR大宮駅の東口から徒歩15分のところにあります。
埼玉のお花見スポットとして有名な大宮公園の一角に神社があるんですね。
駅からちょっと歩きますが、参道も広くて歩きやすいので景色を楽しみながら向かうのもいいと思いますよ!
この参道の両脇には桜や欅、楠といった樹木が37種類も植えられてます。
そのうち、20本が市の天然記念物として指定を受けているそうで、現在も保全のための活動が行われているんだそうです。
景観の維持も大変ですね…。
また、自動車で来ることも可能ですが、大宮駅方面から来た場合は一方通行のため駐車場までぐるっと迂回をしなければならないようです!
駐車できる台数も限りがあるので、公共の交通機関を使ったほうがいいかもしれません。
今年は花鎮め祭(花鎮祭・鎮花祭)へ行って桜を楽しんでみては?
埼玉でも桜の名所である大宮公園にある氷川神社。
そこで行われている春のお祭りについてご紹介しました。
いつものようにお花見をして桜を楽しむのもいいですが、今年は一味違った桜の楽しみ方をしてみるのはいかがでしょうか?