保育士の再就職は難しい?資格や経験が活かせる転職先とは

保育士の再就職は難しい?

「保育士を辞めて別の仕事がしたい」
「一度辞めた保育士の仕事をもう一度やりたい」

そう考えたとき、できればこれまでの資格や経験を活かして働きたいですね。
保育士として再就職する際に、ブランクがあっても働くことはできるのでしょうか。
反対に、保育士から異業種へ転職することは難しいのでしょうか。

ここでは、保育士の経験を持ち、現在再就職を考えている人のために、「ブランク後保育士として再就職する場合」と「異業種へ転職する場合」の両方を見ながら、その可能性についてわかりやすくご紹介しています。
経験を活かして、自分らしく働く道を見つける際の参考にしてみてくださいね。

目次

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保育士としての再就職は難しいの?

まずは、一度保育士を辞めた後に再就職を考える場合について見てみます。
保育士として再就職することは、難しい選択なのでしょうか。

ブランクが長いと、年齢的に体力面で不安に思われるかも

結婚に伴う引っ越しや出産、育児など、人生のイベントによって保育士のキャリアを中断せざるを得ないケースは少なくありません。

しかし、保育士を辞めてからのブランクが長すぎる場合には、年齢や体力面で「大丈夫かな?」と不安に思われてしまうケースがあります。

ただ実際には多くの保育士が産休を経て、保育士として復帰しています。
個人的な出産や子育ての経験は、採用する保育所にとっては貴重な経験や実績として、好意的に見られるのです。

再就職するなら少しでも早いほうが有利

ブランクが長ければ長いほど、保育士として仕事の勘が戻るのにも時間がかかってしまいます。

体力に自信があったとしても、再就職先では新人です。
仕事を再開すれば、しばらくの間は緊張の日々が続くことでしょう。
予想以上に疲れてしまい「こんなはずじゃなかった」と落ち込んでしまうのは避けたいところですね。

もし保育士としての再就職を考えているなら、あまりブランク期間を置かずに就活をはじめるのがおすすめです。
一般的に産休や育休が認められている1年前後か、長くても2年以内の範囲であれば、「ブランクが長い」と受け取られることは少ないでしょう。

保育士は必要とされている!

再就職が早いに越したことはありませんが、たとえブランクが長かったとしても、保育士の道が断たれるわけではありません。
保育士の資格や経歴は、次のような理由から、多くの場所で望まれているのです。

保育士の再就職を後押しする地方自治体の活動

現在、国内では「働き方改革」や「待機児童ゼロプロジェクト」推進の一環として、一部の地方自治体で保育士の再就職支援などが行われています。

地方自治体によって支援の内容はさまざまですが、保育士の資格を持ちながら働いていなかったり、保育士として再就職を希望している人に向け、就職相談や研修、インターンシップ制度なども実施されています。

保育士は人手不足の場合が多い

保育士を確保する取り組みが活発な理由には「待機児童を減らして、1人でも多くの人が活躍できる社会をつくる」という目的もありますが、保育士という職業の離職率が高いことも原因の1つといえるでしょう。

離職率が高い理由としては、体力的にハードであることにくわえ、保育所によっては人間関係や保育指導、保護者との関わりなどに問題があったり、若い保育士が結婚・出産を機に退職してしまうケースが多い、といった点が挙げられます。

保育士としての再就職を考えるうえで、働きやすい職場を選ぶかどうかが重要なポイントともいえるでしょう。

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国家資格で比較すると難しい保育士の再就職

保育士の再就職や転職は難しいとされていますがこれは、再就職や転職が難しいというよりは『良い条件の職場を見つけるのが難しい』という捉え方の方が適切かもしれません。他の業界と比べると保育士業界は、給与といった待遇面が劣る点が多いと思います。医師や看護師が働く医療系の資格であれば、高待遇の求人を見つけるのはそう難しくはないと思います。

しかし、保育士業界では給与面はあまりどの保育園も変化は見られません。
なので実際には今勤めている保育園から、飛躍的に待遇を上げることが、保育士の再就職が難しいと言われる原因なのだと思います。

人手不足と言われる保育士がなぜ高待遇にならないのか…

平成25年度、保育士の給料を上げるために「保育士処遇改善等加算」制度を国が作りました。
これは、保育士の経験や勤続に応じて賃金改善や、キャリアアップの取り組みを行った保育園に対して補助金を支給し、保育士の給料を上げるという制度です。
これにより5年間で10%、月額だと3.2万円の給与のプラスを意味します。

このように保育園は国から支給された補助金で、ベースアップをしたり、処遇改善手当として給料に上乗せすることで保育士全体の給料アップが期待できる訳です。

そして平成29年度にスタートした「保育士処遇改善等加算Ⅱ」では、役職を増やすことで保育士がキャリアアップしやすようにと改善されました。
全職員に一律で6,000円の処遇改善や、キャリアアップする事で貰える処遇待遇を得ることが可能という事です。

東京都では…
1.約44,000円の給与補助を上乗せ
2.区ごとに補助を展開

このように、保育士の給料を上げるための補助金支給制度やその額は年々増えています。
ですが、それでもやっぱり保育士は介護などと同様に、おしなべて給料の低いと言われる福祉業界に属します。

認可保育園では、保育料が保護者の収入によって定めれらていて、自治体からの補助金貰うことで事業が成り立っているのですが、保育料が任意ではないという事は、いくら充実した保育園を実施しても収入に限りがあるという事です。
それに、補助金を貰っている事業は使い道も思うがままという訳にもいきません。

こうした限られた収入の範囲で、定められたお金の使い道しかできない保育園にとっては、保育園側が勝手に給与を上げられる仕組みにはなっていないのが現実という訳です。

男性保育士の再就職は難しいの?

常に大好きな子供達と一緒にいられる保育士の仕事に興味がある男性も多いと思います。
保育士と言えば一般的には女性のイメージが強い仕事ですが、男性の方も少ないですが働いています。
男女比の割合で言うと厚生労働省のデータでは平成25年の時点で4%程だとされていました。

保育士に女性が多く居る理由としては、子供好きは女性の方が圧倒的に多い傾向にあるためでしょう。
また、女性は”子育て”には欠かせません。
経験を積むという意味でも働く理由としては十分ですよね。
このように女性のイメージが強いことから女性にとっては選びやすく働きやすい職場ということもあり、男性が働くことは難しい職場なのかと思ってしまうかもしれません。

ですが実際にはそんなこともなく、男性保育士ならではの活躍できる役割があるんです。

体力が必要な仕事だから男性の需要は高い

・女性には大変な力仕事、体力面

・女性ばかりの職場で男性ならではの存在感

・子供の安全を守る防犯対策

・園の外に出かける時の男児のトイレ付き添いの問題

力仕事はもちろん男性の活躍どころですよね!
このように、男性保育士がいることは様々なメリットがあります。
男性保育士が園内に居てくれるだけで、心理的に心強くもなり、そもそも男性が居るというだけでそれが犯罪に対しての抑止力にもなります。

それに加えて、男性は父親や兄のような存在となり、子供達の成長にいい影響を与えてくれることもあり、男性保育士ならではの重要な立ち位置というものにもなります。

男性保育士が抱える悩み

もちろん良いことばかりではなく、男性保育士ならではの悩みも多いようです。

・女性の多い職場だからこその人間関係

・細かい作業が苦手な人がほとんど

・力仕事を任されることが多い

・男性だからと変な目で見られることも

やはり周りは女性ばかりなので、人間関係も悩みとなってしまうこともありそうです。
それと、力仕事は男性の腕のみせどころかもしれませんが、当たり前のように力仕事を任せるような環境であれば理不尽ですよね。

また、男性保育士はやはり珍しいので変に周りからのイメージが先行しすぎてしまい、やりづらいという悩みもあるそうです。
年収面では同級生と比べて、少し低くなってしまうことも悩みになるかもしれませんね。

しかし、転職や再就職をすることで、このように悩みとなっていたものが働く園を変えることにより、気づいたら悩みがなくなっていた、という場合もあるでしょう。
男性保育士が働きやすい職場を見つけることが大事ですね。
そうはいっても「男性保育士」には需要があるので、再就職や転職の際もスムーズにいくのではないかと思います。

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保育園に再就職をするときは事前に職場をチェック

再就職を考えるときには、候補の職場のチェックはおこたらないようにしましょう。
ここでは重要なポイントをいくつか挙げていきます。

職場見学(園見学)をする

再就職はもちろん、転職や新卒など保育士を目指すときには保育園の見学「園見学」を必ずしましょう!
自分に合う保育園なのかどうかは、実際に見学して確認しないと分からないことがあります。
焦らずしっかり、再就職前に見極めることが長く続けるポイントです。
また、園見学をすることによって以下のようなメリットが挙げられます。

職場見学(園見学)をするメリット

  • 園の雰囲気や実際に働いてる保育士同士や園長先生との連携だったり、子供の表情も見ることができる
  • 保育園のホームページや求人では分からない情報が得られる
  • 保育方針が自分のやりたい保育と合うのかどうかを確認できる
  • 自分がその保育園で働いている姿をイメージしやすい

実際に園見学をする際には、見学希望日の1~2ヶ月前に電話で見学予約をします。
見学の時期は決まってないことが多いので、運動会やその他行事で忙しくなるシーズンを避けることで、見学を希望する保育園に配慮する必要があります。

園見学の電話をかける際には失礼にならないよう、マナーに十分注意しましょう。
また、保育園によってはメールで受け付けているところもあります。

ブランクがあっても受け入れてもらえるのか

ブランク期間の長さよっては、受け入れてもらえるのか心配に思いますよね。
ですが、全国的に慢性的な保育士不足な状態ですのでブランクがあったり、未経験であったとしても保育園側はぜひ入職して欲しいと思っているところが多いのが現状です。

とはいえ、誰しもブランクがあると一歩踏み出すのには勇気がいりますよね。
勇気を出してせっかく再就職が決まったのに仕事についていけなくて辞めてしまっては、元も子もありません。
そういったことを防ぐためにも、「園見学」をして保育園を見極めることはもちろん、実際に働きだすと体力的にきつい場合もあるので、パートから正社員への雇用変更を受け入れてくれる保育園や、研修制度が充実してしている保育園などを選び、なるべく自分のペースで働く感覚を取り戻しましょう。

再就職に大切なのは、柔軟性

新しい保育園に再就職先が決まるかどうかは、保育士としてのスキルももちろん大切ですが、一番大事なのは”柔軟性の高さ”なんです。
つまり、柔軟に新しい保育園に馴染もうとするその姿勢が大切という訳です。
これまで働いてきた保育園での保育士としてのやり方は一度忘れて、新人になったつもりで一からやり直してみましょう。
そして、再就職希望の保育園のやり方を吸収しようとする姿勢が必要なのです。

保育に対して強いこだわりや、理想が高すぎる方は、扱いづらい印象を相手に与えてしまいます。
そうなれば採用が遠ざかり、再就職は難しくなってしまいます。

保育士としての経験やスキルよりもまずは、学ぶ姿勢と柔軟性が大切という事をしっかり覚えておきましょう。

保育士から異業種への再就職は難しいの?資格やスキルを活かせる業種とは

一方で、保育士から異業種へ転職する場合にはどういった難しさがあるのでしょうか。

保育系専門学校から保育士になった人は、高卒扱い

短大や大学で保育を学んで保育士となった場合、学歴は「大卒」や「短大卒」として扱われることになります。
しかし、保育系の専門学校を経て保育士になった場合には、保育に関連しない異業種では高校卒業程度となり、実質高卒扱いです。

仕事をするうえで学歴が影響するケースはそれほど多くありませんが求人募集の段階で、応募要項に「短大・大卒程度」と記載がある場合もないとは限りません。
そうなると、応募の入り口でブレーキがかかってしまって面接に進むまでが難しいのです。
また、入社後も給与面で差が出るといった可能性があります。

保育士の資格やスキルを活かして再就職できる業種

保育の仕事以外でも、プラスアルファの資格を取ることで、逆に保育士としての経験が評価され、選択肢の幅が広がるケースもあります。
たとえば、PCスキルに問題がなければ「優しく面倒見がよさそう」というイメージは事務職でもメリットとなります。

・幼稚園教諭
・学童保育
・特別支援学級の介助員
・アミューズメント施設職員
・ベビーシッター
・習いごと、塾などの講師
・看護職、介護職
・医療事務
・託児所
・営業、渉外、外交員など
・飲食業
・雑貨・子ども服などの販売員
・一般事務
・コールセンター etc..

他にも様々な職種への再就職先がありますが、保育士から転職する人は、子供服や子供雑貨を扱う店舗スタッフなどといった子供に関する業種を選ぶ方が多いのだそう。
介護や医療系の職種では、保育士の資格は好意的に見てもらえますが、介護士などの資格が必要となるケースがほとんどです。
また、事務職などはPCスキルに問題がなければ「優しく面倒見がよさそう」というイメージは事務職でもメリットとなります。
学歴が応募条件を満たしていたり、語学などの特技があったりする場合には「体力があり、保護者への対応に慣れていそう」とアピールできれば、習いごとや塾などの講師といった道も開けるでしょう。

このように、保育士として働いた経験は、決して無駄になるものではありません。
他の資格を取ったり、上手にアピールすることで、異業種への転職が成功するケースもあるでしょう。

とはいえ、保育士の資格や経験が最大限に活かせる職場は、異業種よりもやはり保育所です。
「少しでも早く再就職したい」「自分にはやっぱり保育士が向いているのかも」と考えるなら、保育所への応募が再就職の近道となります。

参考:https://hoiku-shigoto.com/report/archives/7323/

都内にある保育園の比較

今回は都内にある保育園の中でも、おすすめな保育園(有限会社COCO)を含めた5園で規模や立地、その他情報などもふまえて比較してみました。

有限会社COCO(ドリームキッズ保育園)

有限会社COCO
本社所在地:東京都小平市花小金井南町2-1-34-II-102
TEL:042-452-7884

再就職におすすめな保育園が、有限会社COCOが運営している、ドリームキッズ保育園です。
5つの園を運営しており、その全てが認可・認証を受けています。

保育士・栄養士・調理師・看護師などのスタッフ募集中で、定期的な研究会や勉強会の場を設けており、基本的に現場のスタッフに園づくりを任せているようです。
完全週休2日制で残業時間の見直しも行っているため、働きやすい職場といえます。
小規模保育園であれば、園児一人ひとりと向き合うことができるため、ゆったりした保育をすることができます。
なので、再就職で不安のある方でもゆとりをもって働くことができます。

さらに現在、「保育園まるごとランキング」サイトでドリームキッズ保育園は、
保護者の評判が高いランキングで西東京市★第1位★
保育士が働きやすいランキングでは、西東京市★第3位★を獲得しています。

特定非営利活動法人 フローレンス(おうち保育園)

特定非営利活動法人 フローレンス
本部住所: 東京都千代田区神田神保町1-14-1 KDX神保町ビル4F
・小規模保育園
・0歳児(生後57日)~2歳児

おうち保育園においても、ひとりひとりの子どもに寄り添うことのできる少人数の保育園です。
また、「待機児童問題に取り組み、多様な保育ニーズに応えた」という事を理由に保育園業界初の人気子育て雑誌が選んだ“ペアレンティングアワード”を2017年に受賞しています。

有限会社もっくもっく(アップルナースリー)

有限会社もっくもっく
代表者:河口知子
本社所在地:〒279-0002千葉県浦安市北栄1-11-24 第2吉田ビル3F
TEL:047-352-2631/047-352-2964
・0歳児(生後57日)~小学校就学前

アップルナースリーでの勤務形態はパートやアルバイトとして週3~1日4時間でも受け入れており、自分に合った働き方ができます。また、残業もほぼ無しということでした。

社会福祉法人 泉湧く家(わくわく保育園)

社会福祉法人 泉湧く家
住所:〒171-0014豊島区池袋4-10-2
TEL:03-6912-7091/03-6912-7092
・小規模保育園

給食では産地にこだわっており、旬な食材を取り入れた栄養バランスの良い献立や、手作りおやつを提供しているそうです。
手作りおやつは保育士さんや園児たちも一緒に作ることもあるのでしょうか??

社会福祉法人みつばち会(そらいろ保育園)

社会福祉法人みつばち会
住所:〒171-0021 東京都豊島区西池袋2-25-20
TEL:03-3988-4210/03-3988-4870
・0歳児(生後57日)~2歳児

そらいろ保育園では、ボランティアや保育実習生の受け入れも進んで行っているので、再就職においてもしっかりサポートしてもらえるのではないかなと思います。

保育士として再就職すれば、資格も無駄にならない

保育士の資格や経験のある人が早く再就職したいなら、もう一度保育士へ再就職するのがブランクも少なく、別の資格を取得する必要もないのでおすすめです。

保育所はブラックな環境のところも多いですが、しっかりとした取り組みをしている保育所もあります。
職場の環境が原因で辞めたのであれば、保育所を変えるだけで、ぐっと働きやすくなるかもしれません。